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埼玉県主催 新規事業開発実践ワークショップ DAY2 開催レポート

2024年11月13日に埼玉県内の新規事業、新商品・新サービスの開発に取り組む企業に向けて、新規事業の進め方や実現可能性を高める方法等を学ぶ「新規事業開発実践ワークショップDAY2」を開催しました。

このワークショップは10月31日と11月13日の全2回の開催となり、DAY2では顧客・課題仮説を検証する「効果的なヒアリング・プロトタイピング」、「ビジネスモデル・マネタイズ」の2つのテーマについてワークショップを行いました。当日のセミナー内容やグループワークの様子をご紹介させていただきます。

写真:ワークショップの様子

DAY2 ワークショップ概要

前半: 効果的なヒアリング・プロトタイピング
後半: ビジネスモデル・マネタイズ

<対象>

  • 埼玉県内に拠点のある事業者
  • 中小企業等で新規事業の立ち上げや新商品・新サービスの開発等にかかわる方
  • 第二創業(事業承継等をきっかけに、既存事業とは異なる新たな事業分野に進出すること)を目指す方

<講師>

株式会社アルファドライブ
白杉 大(Incubation Suite プロダクトオーナー イノベーション事業部 企業変革推進本部)
岩片 一真(地域共創事業部 プロジェクトマネージャー)

<会場>

ビジネスプラザさいたま
さいたま市大宮区吉敷町4丁目262番地16 (マルキユービル内)
埼玉りそな銀行さいたま新都心支店3階

前半/効果的なヒアリング・プロトタイピング

参加者の皆様には宿題として「顧客と課題の初期設定シート」を当日までに完成の上、ワークショップに持ち込んでいただきました。グループワークにてご自身の顧客と課題設定を共有し、これからどのように顧客の課題を聞き出すのか、ヒアリング先を見つけるのか、その手法を考えていただきました。

DAY1では講師より「顧客に 300 回ヒアリングする」ことをお伝えしましたが、DAY2ではヒアリングで明らかにすべきこと、質問の作り方、その際に気をつけるべきポイントを学んでいただきました。

検討中の事業アイデアについて「顧客の課題や困りごと」「なぜそれが起きているのか」を確認するためにヒアリングが必要となります。

しかし、多くの方は「こういうアイデアがあるのですが、どう思いますか」とアイデアに対する意見を聞いてしまいがちです。意思や意見を確認しても、相手(顧客)がその商品やサービスを購入してくれるかどうかの判断材料にはなりません。真の顧客を見つけるためには、正しい聞き方を実践することが重要であることをお伝えしました。

写真:ワークショップの様子
ワークショップスライド

プロトタイピングについては、「なるべく作らない(時間や費用をかけない)」ことを前提に段階的な進め方について、世の中に出ている商品のプロトタイピング事例と共にお伝えしました。

顧客は課題がどのように解決されるのか、ある程度具体的な説明がなければ理解することができません。第一段階は、これを説明できる簡単な資料があれば十分です。最初から時間や費用をかけて試作品を作ってしまうと、後から修正することが難しくなってしまいます。修正を重ねながら、完成に向けてプロトタイピングを行う必要があります。

ワークショップスライド
写真:ワークショップの様子

後半/ビジネスモデル・マネタイズ

後半は、商品やサービスが完成した後の「価格設定」について、参加者の皆様へ「新商品や新サービスができた時、どのようにしてその値段を設定しますか?」と問いかけることから始まりました。

積み上げ方式や競合比較等、その考え方はサービスや商品内容によって異なります。決して顧客に価格の相談をしないこと、顧客が払いうる最高金額を設定する方法をお伝えしました。

写真:ワークショップの様子
ワークショップスライド

交流会

ワークショップ終了後には交流会が行われました。参加者の皆様には、2日間のワークショップを終えて「これから取り組んでみたいこと」「協力してほしいこと」を記入いただき、グループで共有していただきました。取り組みたい事業アイデアを持っている方に対して「そのテーマなら〇〇さんが興味ありそう」 「顧客はどんな人なのですか」と積極的に情報交換をされている様子が印象的でした。

写真:交流会の様子

ワークショップを終えて

計2日間の新規事業開発実践ワークショップは、新規事業開発に対して高い意欲を持つ皆様にご参加をいただき、大盛況のうちに終了いたしました。

ワークショップの中で新規事業開発は、「山登り」に例えられておりましたが、今回体験いただいた内容は、山を登り始める最初の段階であり、新規事業開発の土台にあたる部分になります。

参加者の皆様には、このワークショップで学んでいただいたことを社内に持ち帰り、実践してみることで新規事業の第一歩を進めていただきたいと思います。

写真:記念撮影
ワークショップに参加いただいた皆様と記念撮影

渋沢MIXのご案内

2025年に開設予定であるイノベーション創出拠点 渋沢MIXでは、以下3つのコンセプトを柱に、様々な取組を展開していきます。

  1. オープンイノベーションの創出・促進
  2. スタートアップの創出・成長支援
  3. イノベーションを担う人材の育成

本ワークショップは、3つめの「イノベーションを担う人材の育成」の取組みとして実施するものです。今後も渋沢MIXの取り組みを通じて埼玉県内で新規事業創出に取り組む企業の皆様を支援してまいります。